Vol.1 キーワード:監禁 御剣は怒りに身体を震わせていた。 「貴様ッ。こんなことをして、ただで済むと思うなよ」 気の弱い者なら射殺せるのではないかというほど鋭い瞳で、成歩堂を睨みつけた。 「ぼくはきみが好きだから。ずっと傍にいて欲しい」 成歩堂は御剣の表情も、態度もまるで意にかいさない。 うっとりと、捕らえた御剣を眺める。 後ろ手に縛り上げられて、ベッドの上に両脚を投げた状態。 手を結んだ紐は頑丈で引きちぎることなど到底出来ない。 そして、その紐先はベッドの背にくくりつけられていて、逃げ出すことも出来ない。 足も開かされ、それぞれがベッドの足に結ばれた紐に繋がれていた。 「服を脱がせとけばよかったなぁ」 「触るなッ」 「どうして?気持ち良くしてあげるのに」 痛いほうが好きなのかな、と成歩堂は呟く。 「愛してる、御剣」 「わたしは愛してなんかいない。早く解け」 頬に触れようと伸ばされた手。 御剣はすごい勢いで顔を背けた。 「ぼくは愛してる。ほら、見てよ」 成歩堂はファスナーをおろし、己の猛るものを引き出した。 「御剣を見てるだけでこんなになった」 「馬鹿者ッ。変態が」 屈辱に顔を赤く染めて、御剣は言葉を吐き出す。 「好きなひとが目の前にいるんだから、当然でしょ」 成歩堂は御剣に身体を寄せる。 御剣の白い顔から血の気が引く。 「止めろ…ッ。嫌だ」 「犯されると思った?そんなに怯えなくても大丈夫だよ。ぼくはきみを愛してるから、無理強いなんてしないよ。きみが欲しいって言ってくれるまで」 「欲しいなんて誰が言うか!」 襟元を肌蹴させられ、シャツのボタンを外された。 「ほんと、綺麗な肌だね。勿論、誰にも触れさせたりなんてしていないよね?」 成歩堂は御剣の目前に猛った分身を見せ付ける体勢をとった。 御剣は目をそらす。 触れるか触れないか、という場所まで近づける。 成歩堂の息子に御剣の吐息がかかる。 「はあ…」 満足気に成歩堂は溜息をついた。 御剣は柳眉を潜めて、目をぎゅっと瞑り、唇を噛んだ。 成歩堂の先端から零れ落ちる欲の匂いが鼻についた。 成歩堂は恍惚とした表情で擦り続ける。 ぎしっとベッドの上で成歩堂が動く音がして、御剣は思わず肩をすくめた。 だが、ありがたいことに予想に反して成歩堂は少し離れた場所に移動していた。 「あぁ・・・」 何かが靴先に触れたと同時に、成歩堂の感極まったような声があがる。 恐る恐る、目を開けてみると、己のものを靴先に擦り付ける成歩堂の姿は目に入る。 「何ッ。何をしているッ・・・」 「あ…」 思わず足を動かすと、彼の雄に触れる格好になった。 成歩堂はびくっと痙攣した。 吐き出した欲が御剣の磨かれた靴を白く汚した。 「あ、御剣の足がぼくを・・・」 「もう、やめてくれッ」 成歩堂の幸福そうな表情がたまらなくなって、目を閉じた。 耳も塞ぎたかったが、縛られていてそれは出来ない。 「ごめんね。靴汚しちゃって」 靴を磨く成歩堂。 「・・・離してくれ・・・」 「駄目だよ。きみがぼくを好きになるまで、判って貰えるまではね」 成歩堂はにっこりと笑った。 えー。 監禁で、肉体関係を強要するって聞くと、何故かこうなりました、 『御剣の靴に自分を擦り付けて悦る成歩堂』の姿がありありと網膜をよぎりました。 こんな文章を書くさくらんうさぎですが、成歩堂好きです。 ナルミツとしては6:4で成歩堂と御剣に愛です。 |