status 背中あわせは論外。 いくら背中できみをかんじても、きみはどこを見てるかわかりゃしない。 それにすぐに消えちゃうきみを視界からはずすなんてそんな怖いことできっこない。 不安でたまらない。 そのぬくもりさえ幻覚じゃないかと疑心暗鬼に陥るだろう。 じゃあ、隣は? 手を繋ぐには丁度いい。 繋いだ手をはなしさえしなければきみは消えることはできないんだから。 勿論、ぼくはしっかりと握ったその手を一秒たりと離さない。 そして、ぼくは横目できみをうかがうけど、姿勢よくいつも前しかみないきみがぼくを見ることは多分、ない。 まっすぐ、ずっとずっと先を見る眼差し。 それがぼくにむけられるのを焦がれるだろう。 だからやっぱり、向かい合うのが一番いい。 余すとこなく見つめて。 正面から見つめられると、目を逸らせないきみが羞恥と戦いながらぼくを見返す。 白い肌が少し染まって、ふい、とついにきみが視線をおとしたら、キスしてあげる。 この瞬間、確にきみはぼくを見てはいないけど、全身でぼくを感じてる。 視界に他の何がはいっていてもそれを認識できやしないくらい。 そして目を閉じたきみを抱き締めて、ゆっくりともっと深くぼくで一杯にしてあげよう。 ―結論としてぼくの位置は正面がいい。 ・・・だからきみと対する法廷も好きなんだよね。 |