Pillow talk SIDE Mを先に読んでください。 ベッドの上で豹変する御剣の話。通常版とは違う豹変をかいてみたくなった(笑) ぼくの恋人はベッドの上では豹変する。 ―そんなことを言うと、きっと世間のひとは誤解する。 そして、そんな『誤解』と同様な豹変だったら、ぼくは全然苦労なんかしなくていいのに。 と、考えて、ちょっと落ち込む。 「御剣」 可愛いぼくの恋人は、遅くなったぼくより先に眠っていた。 起こさないように小さな声で囁いて、ぼくはシャワーであっためた身体をベッドに滑り込ませる。 御剣は白い何かのぬいぐるみを抱っこして、眠っている。 柔らかな頬を指先でつついて、ぼくは表情を緩める。 規則正しい吐息。 「・・・?」 頬を撫でていると指先が濡れた。 ゆっくりと指を動かして、濡れた箇所を辿る。 「御剣」 ぼくは寝入っている御剣に構わず、強くその身体を抱き寄せる。 「ん・・・」 ぼくの腕の中で御剣が身じろぐ。 「御剣、ごめん」 「成歩堂」 ぼくを少しだけきつい目で睨んだあと、御剣は再びぼくの胸に顔を埋めた。 「いる、と約束したくせに」 「うん。ごめん」 御剣の髪に柔らかなキスを落とす。 「ごめん。御剣」 御剣が再び寝入るまで、ぼくはずっと『ごめん』と『大好き』を言い続けた。 |