||||| 存在する唯一の解[Chinese Remainder Theorem] |||||
存在する唯一の解 ||||| 存在する唯一の解[Chinese Remainder Theorem] ||||| since 2000 by さくらんうさぎ   last modify:20100110
対面


糸鋸刑事から
成歩堂の話を聞いた
次の裁判では、遂に彼と顔を合わせる事となる
しかし私情は禁物だ
『私なりのルール』
それに基づいて、相手が誰であろうと…
…有罪にする


イトノコという刑事から
御剣の話を聞いた
次の裁判では、遂に彼と顔を合わせる事となる
だけど私情には走れない
『依頼人を信じる』
それに基づいて、戦う相手が御剣でも…
…無罪にする



困った事態になった
成歩堂との、二度目の裁判
そこで彼と再び会って、余計な感情が浮かんだのを私は感じたのだ
それは『不安』……そして『迷い』
私にとっては邪魔なものだ
何故なら、被告人を有罪にする事だけを考えていないと
私は、余計な事ばかり考えてしまいそうになるから
そんな事では駄目だ
だから、私は成歩堂の元へと行った
「もう二度と、私の目の前に現れないでほしい」
それだけ、言って立ち去る
……成歩堂の側に居続けると
私は、なんだか弱い自分を曝け出してしまいそうだったのだ


意外な事態になった
御剣との、二度目の裁判
そこで彼と再び会って、素敵な感情が浮かんだのを僕は感じたんだ
それは『安心』……そして『希望』
僕にとってこれは救いだ
何故なら、被告人を有罪にする事だけを考えていた時の
きみは、他の事を一切考えない様に見えていたから
そんな事では駄目だ
でも、御剣は僕の元へと来た
「もう二度と、私の目の前に現れないでほしい」
それだけ、言って立ち去られる
……けどそれって裏返して考えると
僕は、なんだか御剣にとってのカギになってるみたいに聞こえたよ



あんな事を言ったけれど
多分、私は再び成歩堂と顔を合わす事となるのだろう
それが偶然にか自発的にかは判らない
もしかしたら、君の方から会いに来るかも…
…なんて考えるのは、甘いのだろうが


あんな事を言われたけれど
多分、僕は再び御剣と顔を合わす事にするのだろう
それが必然にか突発的にかは判らない
もしかしたら、きみの方から会いに来るかも…
…なんて考えるのは、甘いのだろうけど



こうして、考えている内に
あの《事件》が起こってしまい…
…彼とは“留置場での面会”となってしまった

互いに、苦い顔
けれど内心の考えは同じ事

あんな台詞の後ではあったけれど

『またキミと会えた』













梨沙様より再び素敵な頂き物をしました!(続きを!と強奪したともいいかねない)
再会の2人の続きです。
対になった韻を踏んだ素敵な詩のようなSS、物語としてでなく、目にとまったときの雰囲気も美しいですよね。
で、最後はやっぱりシンクロしていて二人の想いが滲み出てて
あと一歩、山はあるけど、この二人なら乗り越えられるぜ!
という感じで心の底で結びついてる、
そんな風に思えてあぁこれこそナルミツの王道だなぁ、と思いました。
しみじみとした余韻のSS、ありがとうございました!

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