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ぼくの可愛い恋人。

綺麗に、不敵に微笑み浮かべて、ぼくを見下ろす。


「それで、申し開きはあるか?」


少しだけ乱れたスーツをぴしっと正し、歪んでもいないフリルタイを整える白い指。

足先はぼくの、股間に置かれていて、ぼくは身動きひとつ出来ない。


「だって・・・恋人同士なのに」

そこまで言って、軽くだけど圧力をかけられて、ちょっとした恐怖で言葉を止める。
このまま踏まれちゃったら洒落にならないし!御剣ならやりかねない。


「だからといって無理矢理、というのは許されるものではない」


そうだよ、そんなことわかってるけど。
きみがOKだしてくれるのは一体いつ?

情けない表情を浮かべたんだと思う。
御剣はぼくを見下ろして、艶やかに、笑った。

「そんな顔をしても駄目だ。きみは罪を犯したのだよ」

それはそれは楽しそうに、御剣は歌うように囁く。


酔った弾みに御剣を押したそうとして、この有様。
アルコールでほんのり上気した頬、濡れた瞳なんか見てたら、そういう気にならないほうがおかしい。
それでなくても、御剣はすごい美人なんだから。


「っく・・・」

御剣の足がぼくの股間を更に圧迫する。
御剣の足に踏まれている箇所に思わず目をやった。
ソックスに覆われた指先を想像して、ぼくは身体が熱くなる。

御剣の白い足指、短めに切られた形良い桜貝みたいなつやつやした爪、そんな場所がぼくの息子を刺激している。



「ム・・・反省していないようだ」


足下でぼくのものが勢いを増したことに気づいて、御剣は軽く眉を寄せる。


「罪を犯した犯罪者が気持ちよくなってどうするのかね。罰にならない」


強く踏まれる。
快感より、痛みが強い。それでも、背筋がぞくぞくする。


「敏感なのだな」


ぼくの妄想かもしれないけど、御剣の声に濡れた響きを感じ取って、更に下半身が熱くなる。


「・・・恥知らずな男だ。踏まれて嬉しいらしい」


そういう御剣は楽しそうで、ぼくは激痛一歩手前の感覚に耐える。
御剣の楽しげで、それでいて色の感じられる表情が見れるならこのくらいなんでもない。


「・・・そうかな・・・御剣だからだ」


「ふん。恋人の扱いに慣れてないだけあるな。こんな倒錯的な行為に催すとは。童貞か」


「それは・・・きみが相手してくれないから、仕方ないだろ」


「そうか?きみの分身はこの行為がおきに召しているみたいだが」


御剣の足指がまるでぼくを揉むように動く。
ぼくの股間はスラックスを押し上げ、かっこ悪いくらいに存在を主張していた。


「・・・う。ひょっとしてぼくMかもね」


でないと、こんな高飛車で女王様な恋人に首ったけになるはずないかも。


「そうか。それはそれで別に構わない。私はどんなきみでも充分だが?」



唐突な告白に、ぼくのそれは頂点に達して。

いい大人が下着を濡らす羽目になる。


物凄く恥ずかしくてたまらなかったけど、これってある意味で御剣に奉仕して貰うのと変わらない。
そう気づいたら、凄くやらしいことをした気持ちになって、また股間が力を帯びてくる。


「御剣」


困った顔で、ぼくを追い詰めて、開放してくれる恋人を見上げる。


「そうだな。恋人の許可なく、勝手に達した罰に、もう一度苛めてあげようか」


御剣はそんなことを言ってきた。
途端に、ぼくの股間は反応する。


なんだか、こういうのもいいな、と考えてしまって、ぼくは常識からのちょっとした脱線に途方にくれた。

・・・まぁ御剣も楽しそうだから、それでいいか。


最終的にはそういう結論。